Hiroshima Prefectural Kake High School
広島県立加計高等学校

広島県山県郡安芸太田町加計3780-1 電話:
0826-22-0488

キャリア教育

加計高校では、積極的に各種コンクール等への応募を推奨・支援し、「生徒自らが手を挙げる」そんな人材育成を目指しています。

第9回キャリア教育優良学校
文部科学大臣表彰受賞

趣旨

この表彰は,キャリア教育の充実発展に尽力し、顕著な功績が認められた教育委員会,学校及びPTA団体等に対して,その功績をたたえ,文部科学大臣が表彰することにより,キャリア教育の充実を促進することを目的とします。

推薦理由

 広島県西北部の中山間地に位置する安芸太田町にある広島県立加計高等学校は,各学年1クラスで全校生徒は95名である。 90有余年の歴史を誇る伝統校であり約9,000人余りの有為な人材を輩出している地域の拠点校であったが,人口流出とともに少子化か進み在籍者数も減少した。地元安芸太田町は,高齢化率が広島県で最も高く,少子化により町の将来を憂いて雇用と教育に支援を行っている。このような状況の中で,他校種や地域・産業界等と連携・協力を主体的に図り,組織的・系統的なキャリア教育に取り組むことで,生徒の地元への理解・愛着・誇りを育む教育を積極的に推進している。その結果,1学年 20数名で成績幅の大きい中,毎年 5名前後の国公立大学・公務員合格,就職率100%という成果を出している。

  1. 組織的・計画的に
    確かな学力と勤労観,職業観をもち,豊かな人間性を備えて地域貢献できる生徒を育成することを目標にかかげ,キャリア教育全体計画及び年間指導計画を作成し,異校種や地域と連携したインターンシップや地域の産業・生活文化を探究する学習活動など様々な実践的・体験的な学習活動を,年間を通して計画的に実施している。
  2. 実践的・体験的な学習活動を通して
    1. 全校生徒参加の「集団宿泊研修」
      国立山口徳地青少年自然の家で課題発見・課題解決をテーマにした「TAP学習」(体験学習プログラム)を行っている。学年ごとの発達課題や身に付けさせたい力を明確にし,目標達成を目指して宿泊を伴って全校生徒に主体的な学習に取り組ませている。上級生か下級生をうまくリードしており,学校のコンセプトである「里山の人柄の良い生徒・先生・地域に囲まれて過ごした3年間は,必ずあなたの人生に大きく影響します」を体現させている
    2. インターンシップをはじめとする体験活動
         町,商工会議所,小・中・高が参加し「キャリア教育推進協議会」を設置し,キャリア教育の在り方,及び発達段階に応じたより効果が上がるブログラムを検討し,小・中・高でのバッティングを防ぐ効率的な職場体験・インターンシップを実践している。
         また,町に所属している「地域おこし協力隊」とコラボし「商店街マップ」を共同で作成したり,建築系に進学する生徒が「空家の改造設計」を共に考え技術の伝承を行うことで「地域創生」・「長幼の序の醸成」・「指示待ち人間の解決」に効果を発揮している。
    3. 総合的な学習の時間「探究活動の時間」
         平成26年度から地元の産業を意識しながら学ぶ総合的な学習の時間「探究活動の時間」を各学年に設置している。この授業は,「菌類研究」「園芸農業」「森林を考える」「生活文化研究」「国際理解」「地域観光・伝統音楽」の 6つの講座で,全校生徒が縦害句のグループ編成により,3年生かリーダーとして下級生の指導に当たっている。このことにより,上級生にはリーダーシップが醸成され,下級生には先輩の経験を生かし,高い目標を設定している。また,地域の社会人を外部講師として招聘したり,現地に赴いた体験活動等,積極的に地域と連携を図っている。
    4. 小・中・高の各校種による「協調学習」
         小・中・高すべての学校において,年間を通じて協調学習を実施している。月 1回の定例会の開催や授業交流,検討会などをもち,教員の授業力の向上に努めている。また,広島県が推し進める「学びの変革アクションプラン」に基づき,課題発見・課題解決に資する深く考える授業を行っている。
    5. 地域に根差したボランティア活動
         町主催の行事(しわいマラソン等)にはほとんどの生徒が「ボランティアスクッフ」として準備や運営に携わったり,小・中・高共同で参加する「月ヶ瀬公園清掃活動」では高校生が中心となって活動を行ったりする二とにより自己有用感を高めている。さらに,平成 4年度から継続的に取り組んでいる道路清掃活動については,平成26年度「。広島県アダプト制度」青少年活動コンテストにおいて団体表彰を受けている。
         部活動においては,射撃部を中心に安芸太田町で10回を数える「ライフル射撃全国高等学校選手権大会」において,参加と共にボランティアを行い全国の約500名の参加者をもてなしている。また,射撃部は年間 6回小学生を招いて射撃の体験活動を,先輩らしさを出して支援している。
    6. 海外交流
         韓国・米国・台湾(予定)の3か国と姉妹校提携を行っており,昨年度ハンガリーに1年間1名・ハワイに15日間2名・今年度ハワイに15日間2名の生徒を留学生として送り出している。
  3. 個に応じた取組
    個に応じた補習体制として,各教科で行う7時間目補習や,外部講師を招聘した「公営塾」等,計画的・継続的な学力の充実を図る体制を整え,生徒の多様な進路希望に対応し,成果を出している。
  4. 連携・協力して
      上記のインターンシップやボランティア活動等の様々な実践的・体験活動は,地元である安芸太田町,社会福祉協議会,商工会等,及び他校種と綿密な連携のもとに,地域が一体となって継続した取組が進められている。
     二のように,中山間地域の小・中・高等学校が地域と深い連携のもとで一体感や共通認識をもちながら,キャリア教育の基盤づくりに努力していることは高く評価できる。こうした取組を表彰し,奨励することで,芸北地区全体のキャリア教育の更なる発展が期待できることから加計高等学校をキャリア教育優良学校として推薦する。

令和4年度コミュニティ・スクールと
地域学校協働活動の一体推進
文部科学大臣表彰受賞

趣旨

 コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的実施により、学校運営の改善・強化のみならず、学校を核とした地域づくりにも効果を上げている取組のうち、他の模範と認められるものに対して表彰する。

地域学校協働活動の一体推進表彰の資料ダウンロード